監督就任コメント 大塚 翔 氏

私が初めてイギリスで生活したのは、小学3年生の時でした。
そこで目にしたのは、サッカーが単なるスポーツではなく、人々の暮らしの中に当たり前のように根付いている文化でした。週末になれば街中でプレミアリーグの話題が飛び交い、毎週のように世界最高峰の試合が開催される。公園でボールを蹴っているだけで自然と試合が始まり、年齢や国籍を超えて夢中になってサッカーを楽しむ。そんな環境に触れた時、「サッカーにはこんな世界があるんだ」と大きな衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。
その後、ウエストハム・ユナイテッドのアカデミーでプレーした経験や、富山第一高校3年生の時にイギリス遠征へ参加した経験では、イギリス人選手のフィジカルの強さやリーチの長さ、判断の速さなど、日本との違いを何度も肌で感じました。これまで自分の中で当たり前だと思っていたサッカー観が通用せず、悔しさを味わう場面も少なくありませんでした。
それでも、その経験は決して苦しいだけのものではありませんでした。世界には自分の知らないサッカーがあり、自分がまだまだ成長できることを知れた喜びの方が、何倍も大きかったのです。そして、フェイントやアイデア、細かな技術といった日本人ならではの強みは、世界でも十分に通用することも実感しました。
現役引退後には、Kens Sports & Education(当時BAREFOOT)のサポートを受けてイギリスでコーチング留学を経験しました。自身の目指す指導者像に合わせた環境を整えていただき、イギリスで個人育成をテーマとしたコーチングを学び、現地で実際に指導経験も積むことができました。この留学経験は、選手としてだけでなく、一人の指導者としての価値観や育成観を大きく広げてくれました。
こうした経験は、私自身のサッカー観を大きく変えました。技術だけではなく、フィジカル、判断力、そして世界基準を知ること。そのすべてが選手の成長には欠かせないと考えるようになり、現在の指導理念にもつながっています。
だからこそ、このプロジェクトには特別な想いがあります。
子どもたちには、できるだけ早い年代で世界最高水準の環境に飛び込み、自分の現在地を知ってほしい。そして、自分の強みや課題を肌で感じながら、「もっと上手くなりたい」「もっと世界に挑戦したい」という気持ちを育んでほしいと思っています。
世界を知ることは、自分の可能性を知ることです。
この遠征が、参加する選手一人ひとりにとって、サッカー人生を大きく変える原点となることを心から願っています。私自身も監督として、その挑戦を全力で支え、一緒に世界へ挑みたいと思います。
大塚 翔 氏 プロフィール
富山第一高校では主将としてチームを牽引し、全国高校サッカー選手権大会で同校初となる全国制覇を達成。その後、関西学院大学へ進学し、卒業後は当時J3のFC琉球へ加入した。
オーストラリア、ドイツ、モンゴルなど国内外で約7年間プレー。 現役引退後は、Kens Sports & Education(当時BAREFOOT)のサポートを受けてイギリス・ロンドンへコーチング留学を行い、2年間にわたり個人の成長にフォーカスしたパーソナルサッカーコーチングを学ぶとともに、イギリス・オランダで指導経験を積んだ。
現在は、Aster FCの代表を務め、選手・指導者の両方として培った国内外での経験を活かし、技術だけでなく、フィジカルや判断力を含めた「世界基準」の育成をテーマに選手指導を行っている。

資格
- JFA Bライセンス
- AFC B級ライセンス
